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今年もまた、春がやって参りました。我が家の下に広がる桜並木が、至高の眼福をもたらしてくれる季節です。しかし今年は、今までとは状況が違います。我が家から目黒川を挟んだ向かいに、なんと地上45階建の超高層マンションが建てられたのです。


中目黒駅周辺は今まさに、再開発の真っ只中。この庶民的な街に不釣り合いな億ションも、計画に乗じて昨年建設されたものです。川沿いの桜並木によるリラクゼーションと、渋谷・代官山・恵比寿に近い事によるハイセンス、それらを併せ持った街・中目黒でのゴージャスな暮らしを・・・というコンセプトの物件だそうで。
マンション周辺の道路や橋、公園といった公共施設もついでに、と言わんばかりに整備され始め、行政ぐるみでこの街区を盛り上げようとする様子はある種の焦燥を感じさせます。何といっても物件は未だ相当数売れ残っているようにも見え、周辺だけが綺麗になるほどに悲哀を漂わせてしまう、という皮肉な状況に。関係者の方々には不況に負けず頑張って欲しいものです。

↑工事中の公園。桜の開花に間に合わせるべく、最後は突貫だった気がしないでもないですが・・・。
兎にも角にも環境も美しく整備され、今年の花見シーズンはさぞかし盛り上がる事だろう、と思っていた訳です。そしていよいよ桜も開花、ある土曜日の朝・・・。

↑未だ満開ではなかったですが・・・。

↑なんと朝10時から大カラオケ大会。

↑交通安全パレードも出陣。ピーポ君の姿も。
近所の飲食店もここぞ稼ぎ時、とばかりに出店し朝っぱらから「サイコロステーキ如何っすかー!」「生ビール一番安い店でーす!」と声を張り上げています。カラオケの歌声は四方数キロに達し、見物客の喧騒が絶え間なく響く、まさに一大カーニバルです。
こんな事を書くと、まるで迷惑に感じていると取られるかもしれませんが実はそんな事ありません。元来祭り好きの性分で、こういった賑わいは見ているだけでも心が浮き立つもの。オッサンの気持ち良さそうな、しかしイマイチな歌声を朝っぱらから聞くのも、何となく許せてしまいます。日本人ならばこういった高揚感は誰しも共感があるのではないでしょうか。
それどころか自分も、ビールを買ってカラオケに飛び入りしたい衝動に。
それ以上見ないようにして、仕事に行きました。危ない所でした・・・。
※このエントリーは、旧ウェブサイト内『丁野論』ページに掲載していた文章を、改訂・転載したものです。投稿の公開日は、過去に記事をアップした日に設定しております。
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