090306_粋な音楽

僕の青春時代を彩ってくれたミュージシャンの１つが、『ユニコーン』でした。その彼らが今年、何と15年ぶりに活動を再開しましたね。

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ユニコーン
キューンレコード (2009-02-18)
売り上げランキング: 2485

★★★★☆

遅ればせながらアルバムを購入し、毎日のように至福の時を過ごしています。高い音楽性を惜しげもなく遊べる余裕、独特の雰囲気を持つ歌詞世界、５人の個性が万葉のバリエーションを生み出す変幻自在、それでいて高等技術と良音質に裏打ちされたしっかりとした芯。これこそまさに粋、というものです！１５年を経ても誰ひとり円くなっていない所がまた素晴らしい。

そんなユニコーンのメンバーの１人である奥田民生さんですが、彼はバンド解散後のソロ活動においても、素晴らしい業績を残されています。そんな彼のソロミュージシャンとしてのファーストアルバムが、１９９５年の『２９』、半年後発表された２作目が『３０』でした。

当時中学生の僕は、当然の事ながら深く気に留めずに聴いていたのですが、今年になってふと衝撃の事実に気付かされるのです。

当時の民生さんと、今年の僕は、同い年じゃないか…。

片や、バンドブームの寵児として一時代を築き、そのバンドをも解散しソロとして新たな世界を確立しつつある３０歳。片や、うだつの上がらない社交ダンサーの３０歳。

いやいや、そこまで自分を卑下する心算もないのですが、それにしてもこの違いは何だ。中学生の自分は「ああ、こんな３０歳になりたいな」と思っていたものですが、いつの間にかタイムリミットがすぐそこに。ああ、こんな筈では・・・。

それほど当時の彼らが卓越していた、という事でしょうか。どうすればこれほど融通無碍な３０歳になれるのか、尊敬してやみません。そして今は、彼らのニューアルバムを「こんな４５歳になりたい」と思いながら聴いているのです。今度こそ目標を達成してみせる！と、決意を新たにするのです。