040715_恐怖
それまで金縛りにはあった事はありませんでした。
聞くところによる金縛りとは、体が動かない、息が出来ない、痛みや幻覚を伴う、などなど・・・。まあ心霊現象というよりは疲労により起こる生理現象であるという説はよく聞きます。
しかし直前まで見ていた夢が夢だけに一概に疲れてるんだとも思えず、再び恐怖心が沸いてきました。
その時僕は布団を頭まで被っていたのですが、その布団の上から僕の胸をゆっくりとしかし非常に強い力で押してくるのです。
僕の胸骨は徐々に押しつぶされ、仕舞いには横隔膜も動かせなくなります。
息の出来ない状態のまましばらく押され続け、これ以上はもうだめだという頃今度はゆっくりと胸を押す圧力が抜けていくのです。
そしてああ終わった助かった、と思った途端再び胸を押し始めます。
これを何度も繰り返されるのでした。
しかも布団越しに胸を押してくるのは明らかに2本の腕の感触。僕は布団の向こう側には絶対に貞子がいるものだと思ってました。
胸を押し息を止めてはそれをゆっくりと解除する、この現象を何往復か繰り返されているうちに、僕はこのままでは埒があかないと思い始めました。
一応圧死する所までは至ってないものの段々圧力は強くなってきている気がするし、何よりもこの現象はいつまで続くのか。ここは勇気を出して布団から飛び出し、貞子と直接対決に持ち込むべきだ。
そう自分に言い聞かせ心を決めました。
そして合図と共に布団を払い上げ、向こうに居るであろう怨霊の顔を拝むべく眼を見開きました。
朝になってました。
・・・・・・まあ、幽霊なんてそんなものです。
でも自分にとってここまで想像力をかきたてられる体験は後にも先にも無かったし、十分に恐ろしい思いをしました。
あと、実は僕は前世でろくな死に方をしなかったんだなという事も分かりました。
読んでる人の中でこんなもん甘い、自分はもっと恐ろしい心霊現象に出くわしたことがある、という人は是非ご連絡下さい。そして僕を涼しくしてください。
ちなみにそのあと二度寝して授業遅刻しました。(オイ)
※このエントリーは、旧ウェブサイト内『丁野論』ページに掲載していた文章を、改訂・転載したものです。投稿の公開日は、過去に記事をアップした日に設定しております。
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